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Redox Biology誌に論文が掲載されました。
2025.09.24
京都大学と共同研究しているヒトの呼気のガス状の酸化脂質を用いた研究成果が、2025年9月2日(日本時間)にRedox Biology誌に、以下の論文が掲載されました。
タイトル:Monitoring ferroptosis in vivo: Iron-driven volatile oxidized lipids as breath biomarkers
タイトル和文:鉄依存的に産生する揮発性酸化脂質を呼気バイオマーカーとした生体内フェロトーシスのモニタリング
掲載誌:Redox Biology
DOI:https://www.keio.ac.jp/ja/press-releases/2025/9/22/28-169532/
概要
呼気には1000種類を超える揮発性有機化合物が含まれています。その中でも、揮発性酸化脂質は、生成機序が不明で、未知の分子が多く、また取扱いが難しい特徴があり、解析する手段・方法が確立していませんでした。そこで、我々は、京都大学との共同研究で、揮発性酸化脂質のライブラリを作製し、ヒトを含む様々な生体の試料から生じる揮発性物質を網羅的に分析可能な解析基盤を構築しました。構築した基盤を活用して、細胞・動物を用いた基礎研究とヒトの呼気サンプルを用いた臨床研究を実施し、代謝機能障害関連脂肪肝炎を高精度に識別する呼気システムを開発しました。今後、呼気VOCを活用した医療サービスの事業化を加速させてまいります。