マウス・ラットを用いた基礎研究から、ヒト臨床研究を実施することで、有機的かつ効率的な研究開発を行い、短時間で社会に研究成果が還元できるような取組を進めています。
動物実験では、代謝のマッピング技術を用いて、心筋や骨格筋の詳細な時空間解析を行うことで、心筋梗塞や心不全の病態解明を進めるとともに、新たな治療法の開発を進めています。
また、健常者のより効率的なトレーニング法を科学するために、骨格筋の研究を進めています。
一方、非侵襲的なセンシングデバイスの開発、マルチセンシング技術の開発を通して、心血管疾患患者やアスリートの健康を管理し、より良いパフォーマンスを発揮する環境を整えるための検証を開始しています。
遺伝情報や生活情報、医療で取得された多くの画像情報をAI技術を活用することで統合し、より豊かな生活、質の高い生活を提供できる基盤を構築しています。
特に、医療やサービスは、それを受ける側(患者など)が主体であるため、彼らの主体的な声を反映させるために、PRO(患者疾患特異的アウトカム)という生活の質を定量的に収集するシステムの構築を目指しています。
我々の取組はスポーツ医学総合センター、循環器内科を主体として、他の研究室(腎臓内分泌内科、産婦人科、整形外科、リハビリテーション科、臨床遺伝学センターなど)に加え、他学部(理工学部)、最先端の技術をもつ多くの企業と共同研究を進めています。
我々の研究室では、他分野の技術との融合によって新しい循環器医学、スポーツ医学の研究分野を切り拓き、多くの未解決の問題を解決することを目指します。
また、2021年4月より、この取組を加速するために、慶應義塾大学の総合医科学研究棟内にスポーツ生理学のラボを立ち上げました 。
K's Lab 代表 勝俣良紀